こんにちは!現役保育士のなるいしです!
子育て中の親御さんだったり、保育士さんであったり、日々子どもと関わっている人は、1度は子どもの好き嫌いで悩んだことがあるのではないでしょうか?
しかも多くの子どもは、大人が食べてほしいと思っている野菜を嫌い、甘いジュースやお菓子を好みますよね💦
あと、食べたことがないにも関わらず一切口をつけない食わず嫌いもあったりして、「もうお手上げ!」状態になっている人もいるかと思います。
しかしそんな方も、子どもが好き嫌いをする理由を理解すれば、無駄にイライラすることもなくなります。
そして好き嫌いへの対策を行えば、今よりもお子さんとの楽しい食事の時間が作れると思っています。
子どもが好き嫌いをするのはなぜ?
ここからは子どもが好き嫌いをする理由を1つ1つ解説したいと思います。
今までは好き嫌いを単なるわがままと見てきた人でも、理由が分かれば子どもを見る目が変わります。
子どもが安心して楽しく食事ができる環境を整えていきたいです。
子どもは味蕾の数が多いから
味蕾(みらい)とは、舌の表面にある味を感じるセンサーです。
これが生まれたばかりの赤ちゃんで約1万個あり、成長するにつれ徐々に減少し、成人では約7千個になります。
この味蕾の数が多いほど、食べ物の味を強く感じ取ります。
つまり子どもは大人よりも野菜の苦みや、シャキシャキとした繊維を強く感じ取っており、それが原因で好き嫌いをしていることもあります。
しかし幼い子どもは野菜の「苦み」や「シャキシャキした繊維」が嫌なことを言葉で伝えられるほどの語彙力も持っていませんので、大人の目から見ると単なるわがままに映ってしまいます。
いつでも好きなものを食べられるから
保育園や学校は、給食は12時から、おやつは15時からといった具合でタイムスケジュールが組まれています。
そのため、その時間以外は食べられないということになり、決まった時間にしっかり食べようとします。
しかし子どもが家にいる時に、子どもに「お腹空いた」と言われ、子どもの好きなものを好きなだけ与えていることが習慣になっていれば要注意です。
そうなると間食でお腹が満たされ、本当に食べてほしい朝ごはんや晩ご飯の時間に食べれなくなってしまいます。
保育園や学校みたいに時間を決めて食事をすることができれば理想です。
その食べ物を知らないから
子どもが新しい食べ物を食べるまでのステップがあります。
①知らない→②知る→③興味をもつ→④食べものに触る→⑤食べる
食べられない子は②のステップで止まっている可能性がありますので、次のステップに進むために食材に興味をもってもらうように働きかけましょう。
大人でも異国の地の見たこともない料理を食べる時は、周りの人にどんな料理か聞いたりして知るところから始めますよね!
感覚的な問題があるから
自閉スペクトラム症(ASD)の子どもに多いのですが、感覚が過敏または鈍麻で、何かしらの感覚(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚のいずれか1つまたは複数)に異常をきたし、それが原因で食べられない子どももいます。
例えば、コロッケの衣が口の中で刺さって痛い。白ご飯は歯を食べてるみたいで気持ち悪い。などと感じる子どもがいます。
他にも、周りの音が気になって食べられない。カレーなど色々な具材が混ざっているとグロテスクに感じるなど、口に入れる以前の問題もあります。
子どもの好きな食べ物を増やす方法
ここまで読んでくださった方なら、子どもの好き嫌いが単なるわがままではないことがお分かりいただけたかと思います。
ここからは、子どもの好きな食べ物を増やせる方法をみていきたいと思います。
明日から早速実践できますので、できるところから取り入れてくださると幸いです。
食材に興味を持ってもらう
まずは食材に興味をもってもらうことが大切です。
実際に自分で野菜を育てたり、スーパーで野菜を子どもに選んでもらったり、一緒に料理をしたりといった感じに、食材に触れる機会はたくさんあります。
また、野菜を半分に切って、その断面に絵具をつけてスタンプにしたり、余った野菜の皮をグツグツ煮て、布やハンカチに草木染めをするなどの遊びを通して興味をもってもらう方法もあります。
是非できることから日々の生活に取り入れてみてください!
嫌いなものでも何回も食卓に出す
せっかく頑張ってご飯を作っても、子どもに食べてもらえなかったら悲しいですよね。
しかし、食べてもらえないからその食材を食卓に出さないというのはもったいないです。
実際に子どもの苦手なものを10~15回食卓に並べると、食べる確率が上がることが、とある研究により分かっています。
おそらく、なんども目にすることで興味をもち、少し食べてみようという気持ちになったのでしょう。
食べてくれたらラッキーぐらいの心持ちで、気長に見守っていきましょう!
食べ物の話をしてみる
会話は楽しい食卓を作るうえで欠かせませんよね。
もし、子どもが苦手な食べ物に箸が進んでいないようでしたら、その食べ物の話をしてあげてください。
例えば、「野菜をたべると病気に強くなれるんだよ」や「お肉を食べるとお父さんみたいに大きくなれるよ」など子どもの興味を引き出せそうな話をしてあげると食いついてくると思います。
「〇〇を食べるとどうなるのか知ってる?」といった感じにクイズ形式にしても楽しそうです。
嫌いな感覚を好きな感覚に近づけよう
例えば、カリカリに揚がったフライドポテトは大好きだけど、ボソボソしているきんぴらごぼうは苦手な子どもがいたとします。
まずは、その子の好きなフライドポテトのように、ごぼうを揚げてカリカリにして提供します。
それを食べたら今度は揚げる時間を短くしていき、どんどんきんぴらごぼうの食感に近づけていきます。
そろそろ炒めたきんぴらごぼうをだしても食べそうだと思ったら食卓に並べてみます。
この時、カリカリに揚げたごぼうと、炒めたきんぴらごぼうを同じ食卓に並べて「これとこれは同じ野菜なんだよ」と声かけができればさらに良いです。
この方法は焦らずに、スモールステップでやっていきましょう。
また、イチゴのブツブツが気持ち悪くて食べれない、野菜のシャキシャキした食感が苦手という子どもの場合は、「ジューサーなどで混ぜて、苦手な感覚を消してしまうというのも手です。
まとめ
いかがだったでしょう?
子どもが好き嫌いをするのが、単にまずいからという理由だけではないことがお分かりいただけたかと思います。
そして子どもの好き嫌いの対策を知ったアナタなら、もう子どもとの食事で必要以上にイライラすることはなくなると思います。
できることから少しずつ実践していき、目の前の子どもにあった支援をしていきましょう!
最後となりましたが、1人でも多くの子どもが好きなものを見つけられるように願いまして筆をおきます。
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